FIREを目指すうえで:世界経済への長期分散投資におけるロジックについて

こんにちは。つててです。

さて、先週・今週と投資信託の資産残高が大きく減りましたので、このタイミングで、世界経済への長期分散投資におけるロジックを語りたいと思います。

分散投資についてはこちらの投稿を参考にしてください。(投資戦略:ドルコスト平均法と複利効果と分散投資

長期投資においては、必ず下落トレンドがあります。こうした株式の下落時に、投資信託を辞めてしまう人は、想像以上に多いのです。上記の投稿でも説明していますが、投資信託の平均保持率は3年ほどですから、長期保有できない方が非常に多いわけです。

今回の下落は大したものではありませんが、もう少し大きく下落すると、『投資なんかやめろ』『まだ投資しているのか』『騙されたんだよ』みたいな声が聞かれるようになってくると思います。

そうした時に重要になるのは、自分の投資ロジックをきちんと理解し、納得することです。自分の投資ロジックは、間違っていても問題ありません(もちろん正しいロジックである方が望ましいですが…)。

今回は、自分が行っている世界経済への長期分散投資のロジックを説明したいと思います。ただこのロジックは、もしかしたら間違っているかもしれません。繰り返しますが、重要なのは、自分が理解し、納得することだと思います。(もちろんこのロジックを信じていただいても問題ありませんが、どうなろうと私は責任は取りません笑)

昨今、投資を推奨している方の理論では、過去、オルカンやS&P500の指標は、長期的に見てずっと上昇してきた、だから今後も上がるはずだ、という理論しか説明していない方が大半だと思います。

例えば、最近多く購入されていて自分も購入している『eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)』ですが、これはMSCIオール・カントリー・ワールド・インデックス(=MSCI ACWI)の指標に準拠して投資することになります。これは、世界の時価総額の高い企業を中心に、2900超の銘柄を選定して算出した株価指数となります。

ちなみに、MSCIは『モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル』の頭文字になります。

Backtest CURVO より 1987年から2023年の MSCI ACWI のUSDベースのチャート

上記には2024年がありませんが、2024年も継続して続伸しています。短期的に3~5年程度足踏みすることはありますが、基本的には右肩上がりであることがわかります。これは事実ですね。

ただ、過去何十年も右肩上がりだった!というだけでは、未来がどうなるかを説明できていません。実際に、世界経済への分散投資を説明すると、『今までがそうだったとしても未来はわからないよね?』という反論は様々なところで見かけます。

少し話は脱線しますが、オルカンではなく、S&P500への投資を勧める人がいるのは、この投資対象がアメリカに偏重していることが原因です。

下記はMSCI公式の、2023年のACWI投資対象の地域別データとなります。

MSCI公式

アメリカへの投資比率は62.6%と圧倒的に高い比率で投資されています。これは、それだけ時価総額の高い企業がアメリカに集中していることを示していますね。これだけアメリカの比重が高いのだから、最初からアメリカにだけ投資すればいいじゃないか、というのがS&P500等への投資を勧める人のロジックとなります。

さて、肝心となる、世界経済への長期分散投資ロジックですが、私のロジックは

『世界人口が増え続ける限り、世界経済は成長し続ける(はず)』というものです。

詳しく説明します。

直観的に理解できる方は読み飛ばしていただいて大丈夫ですが、基本的に、『人口とは力』です。人口が増えれば増えるほど経済は成長します。

例えば、日本の経済成長が止まったのはなぜか?中国やインドの経済が大きく成長するのはなぜか。それは人口が増えているからです。

人が1人増えると、その人は衣食住をはじめとした、様々なモノ・サービスを消費します。また、それらの消費を補うだけの収入が必要となるので、働く必要があります。そうなると、1人分労働市場に労働力が供給されるわけです。

当然、追加で1人の労働力を得た企業は、その分新たにモノ・サービスを提供することができるようになりますし、食料・衣料品などを販売する企業は、1人分の需要が生まれて売り上げが伸びるでしょう。

つまり、人が1人増えると、その分経済規模が大きくなるわけです。より高い売り上げを上げた企業は(赤字販売をしていない限り)利益も増え、株価も上がる…。経済のパイが拡大すればするほど、社会全体では利益を得るわけです。もちろん、中には競争に敗れて市場から去る企業もあるでしょうが、社会全体ではその企業が提供していたものを代わりに提供する企業が現れ、補填されます。

下記は国連の最新の世界人口予測になります。

Press Release | UN projects world population to peak within this century

こちらによれば、世界人口は2080年代半ばにピークを迎え、103億人となります。また、2100年には微減し、102億人となる予想のようです。

こちらの社会実情データ図録 にて、国連の最新レポートが図示されています。

さて、世界人口がおおむね2080年代半ばまで成長することは理解いただいたと思います。先述の通り、人口が増加するほど経済のパイは成長し続けます。そのため、2080年代半ばまでは、ほぼ確実に世界経済は成長するでしょう。実際には2080年から2100年頃まで、人口はほぼ横ばいなので、2100年頃までは経済成長が続くでしょう(人口の伸びが止まっても、生産性の改善は続くため)

これが、私が世界経済に投資するロジックとなります。

短期的に、コロナウイルスの感染拡大やウクライナ戦争、リーマンショックなどのようなもので世界経済が暴落することは起こりえますが、長期的には人口増加に支えられて世界経済が成長するはずです。

私はこのロジックを誰かから教えてもらったわけではありませんが、このロジックに納得・信じているので、短期的な暴落に右往左往することはありません。

皆さんがどのようなロジックをもとに投資をするかは自由ですが、自分なりのロジックをもって投資することを推奨します。…そうしないと、短期的な暴落で大きなストレスを受け、投資をやめてしまうでしょうから。

ところで、上記の人口動態資料の補足ですが、アメリカは現在の先進国としては珍しく、2100年まで人口が成長し続けます。アメリカの白人は、白人の中で最も出生率が高いこと(1.8倍前後)や、出生率の高いヒスパニック系が多いこと、今後も移民で多くの人が移住するためです。

そのため、アメリカへの投資も、同様の理由で肯定されるでしょう。

世界経済への投資、投資信託を用いた分散投資でFIREを目指すうえでは、上記のようなロジックを、自分なりに理解・納得する必要があると思います。私もこのロジックに従って投資を継続していきたいと思います。

さて、今回は以上となります。 ではまた

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