こんにちは。つててです。
さて本日の記事ですが、先日、Yahooニュースにて、下記のようなニュース記事を読みました。先に言います。デタラメ、というか的外れな内容ばかりで驚きました。
新NISAで投資デビューした30代女性が今、深く反省しているワケ…大暴落でパニック売り!制度のデメリットを学び直す
この記事をざっと要約してみると…。
30代女性のE子さんが、友人やインフルエンサーの勧めで新NISAで投資デビューし、8月頭の下落でパニック売り。しかし友人は売っておらず、株価が回復して後悔…。友人は制度や投資についてよく勉強しており、自分もしっかりと学びたいと思って筆者(高山 一恵)を訪れた…。
筆者は、新NISAについて下記の通りまとめています。
新NISAのデメリットは
①元本保証がない
②数年以内に使う資金の運用には向かない
③「損益通算」や「繰越控除」ができない
④米国株・米国ETFの配当金への10%課税は非課税にできない
また、新NISAの向いている人として下記を挙げています。
1.短期間で利益が欲しい人
2.短期間で資産を用意したい人
3.6カ月分の生活費を貯めていない人
4.損益通算や繰越控除で税金を減らしたい人
最後に筆者は、下記のように書いています。
「(前略)新NISAは生涯にわたって投資の利益にかかる税金がゼロにできるお得な制度。(後略)」
正直驚きました…。ここまで適当なことを言っている人がいるとは!
まず、新NISAのデメリットとして挙げられているもののうち、③以外は制度のデメリットではありません…。新NISAとは、あくまで制度であって、制度を利用して何に投資するかは自由です。
また、投資となれば元本保証がないことなど当たり前ですが、元本保証がないのは新NISAの制度の問題でしょうか? 違います。制度を通じて行う運用の問題です。
②や④も同様です。制度のデメリットではなく、その運用の問題なのに…。
唯一、③の損益通算がないことは新NISAのデメリットといえるかもしれませんね。ただ、それもメリットの方がはるかに大きいですし、長期投資の促進という新NISAの目的の上ではあまり重要ではありません。
向いている人 の1~4も疑問ですね。そもそも新NISAに向いていない人っているのか…?確かに、短期トレードやFXをされている方には向いていないかもしれませんが、それ以外の人には基本的に新NISAを勧めるべきだと思います。
1~3は長期投資をする上では前提となる条件ですが、新NISAという制度の向き不向きとは別の問題です。
記事の中で、新NISAの上限額にも触れずに、「投資の利益にかかる税金がゼロにできるお得な制度」というのもミスリードで、まったく危険な記事でした。
さすがにこの記事を読んで真に受ける人は多くはないと思いますが、さすがに読んでいて腹が立ったので書かずにはいられませんでした。
こうした記事に騙されないよう、制度をしっかり理解しましょう。
ではまた。
コメント